地震被災建築物応急危険度判定士

先日石川県の地震被災建築物応急危険度判定士の講習を受けてきました。
この講習はかなり昔からあるもので、私がこの存在を知ったのは、2007年の能登半島沖地震の時でした。
先輩がこの資格を取っていたので、地震が起きた後に行政から招集のお願いが届いていた事を覚えていますが、当時の私は「何でそんな危険なところへわざわざ・・・」と思った事を思い出します。(当時の地震の時は3歳と生後4か月の次男を守るのに必死で、後から怖さが追いかけてきた記憶があります)
その後東日本大震災が起き、熊本地震や大阪北部地震が起き。。。地震の後に戸惑っている方の力になれるなら・・・!と思って講習を受けようと思ったのですが、この講習は年に1度しか開催されておらず、日程が合わなくて見送りました。

そして色々な事に追われ、災害への意識が少し薄れてきたところでしたが、改めて意識を向けたのは、昨年の石川県インテリアコーディネーター協会の講演会で坂茂氏の講演を聞いた時でした。
「地震で人が亡くなるのではない。建物が倒壊することで人が亡くなるんです。」と建築に携わる方の言葉を聞いて、建築を学んだ立場として、建築に携わるものとして、人が亡くなる事を防ぐ為に建築士としての私の知識を活かせないのか?と、強く思いました。
改めて講習を。。。と思ったところ、昨年は既に講習が終わっており、受講することができなかった為、来年こそ!と思いながら次回の講習のお知らせを待つことにしました。

が。お正月に大きな地震が起きてしまいました!
前述していますが、私達も被災し、建物にも被害がありました。
我が家の瓦屋根は無事でしたが、ご近所で瓦が落ちているお宅が何件もあり、さすがに倒壊しそうなお宅はありませんでしたが、この時に、被災して建物が壊れるのかどうなのかわからず不安になっている方たちの事を考えると「何で早く取っておかなかったんだろう!」と物凄く後悔しました。
テレビで応急危険度判定士の方の活動を知り、これまでに資格を取っていれば、活動できたのに!と何度も思いました。

ですので、今回はそろそろ申込かな?と何度か石川県のホームページを見て、申込開始を知ってすぐに申込ました。
講習は午後からの半日で、確認するポイントや流れなどを見ていきました。
判定結果も余震によってどんどん変化していく事、あくまで地震直後の判定になるので、地震保険等の調査とはまた違うという事などを学びました。
今回の講習は、大地震の後とあってか定員を超える申し込みがあったようで、部屋内にはたくさんの方が受講されていました。
夕方までみっちりの講習の後に、受講証と認定証が発行されました。

顔写真入りの認定証まで。。。

これで、地震があった時に、被災して不安を感じている方にお声をかける事ができるようになりました。
今後、このような事態になった時不安に押しつぶされそうな時に、ひとつでも不安に寄り添える事ができたら良いなと思います。
判定士の派遣は県からの要請がないと動けないので、どこまで力になれるかわかりませんが、できる事をやってみようと思います。
。。。。。できれば、この資格を活かすような地震が来ない事こそベストなのですが。。。

この記事を書いた人

シオムラアキ