官公庁への申請業務をしていると、たまに出会う文字があります。
「埋蔵文化財調査」
目的としては、地中に昔の文化財が埋まってる地域だから、建築する時は埋蔵文化財を壊さないようにしてね!
という事なのですが、その辺りでどのような発掘調査がなされているかによって、「指導」だけなのか、「試掘調査」という簡単な発掘になるのか(ここで重要な発見があると本発掘調査になり、下手したら数年間着工ができなくなります)を調べる必要があります。
石川県でいうと、野々市市は建築工事の申請をする際に、絶対に埋蔵文化財関係の許可が必要になります。
金沢市や小松市は「このエリアは事前に調査してね」という地域別申請になっています。
その結果、地盤改良でも「地盤面下●mまでの工事ならOK」とか「この一角は色々出たから、ここには建物を建てないで」とか、基本的には遺跡を保護しながら建築工事をするように指導されます。
過去に携わった物件で、間取りが決まり、建物の配置が決まり・・・図面を持って申請に行ったところ、「遺跡でるエリアだから試掘しますね!」と言われた時には血の気が引きました。
もし貴重な何かが出てしまったら、発掘調査に3年くらいかかります、とさらっと言われるのですが、
「Σ( ̄□ ̄|||)3年!?!?!?」となりますよね...
そこで、試掘調査といって、ブルトーザーに乗った職員さんが来て、数か所穴を掘り(近隣データからどの深さから出るかの想像はできるのだそう)、その土の中を調べて「何もなさそうですね~。でも結果はしばらく待ってください」と言われ、協議の結果が出るまでドキドキした記憶があります。(結果、当初予定通りに工事できました(嬉 )
そのやっかいなエリアの話なのですが、我が家もこの埋蔵文化財が埋まっている、やっかいな(笑 昔の遺跡エリアに建っています。
金沢市の公表している情報によると・・・
畝田C遺跡、という遺跡らしいです。(2004年に埋蔵文化財センターから書籍がでている様子)
この畝田遺跡を調べていくと・・・
集落弥生中期後半建物は確認できないが玉作り遺物や土坑墓など検出。集落平安10世紀台の荘園にかかわる集落跡で建物郡周囲に畠が存在することを確認。
全国遺跡報告総覧 https://sitereports.nabunken.go.jp/ja
弥生時代からこの土地に人が居たんだ!という驚きと、ちょっとした喜び(笑
「荘園」て社会の授業で習った!(私は歴史が大の苦手(–; )てレベルのちょっとしたテンションアップ(笑
家を建てる時に行った地盤調査では、地盤面下が軟弱だったため、10m超の鋼管杭を打ち込んでいる我が家。
もしその下に土器なんかがあったならバッキバキになっているかも?と可能性を考えると、申し訳ない気がしますが・・・
ここは区画整理で開発された土地なのですが、以前は川べりだった場所のようです。なので、区画整理をした時に遺跡調査をしており、調査が終わった状態での工事だったから何も指摘がなかったのかな?
そう考えると、
いつから川だったんだろう?とか、ここで何を作っていたんだろう?とか遠い昔を妄想してワクワクします。
皆さんも、知っている土地にどんな歴史があるのか!?気になる方は調べてみてはいかがでしょうか?
金沢市の場合はオンラインでサクッと調べる事ができます。
https://www2.wagmap.jp/kanazawa-mss/Portal 金沢市まちづくり支援システム
他の地域でも、よく「わがまちマップ」とかという名称で調べる事ができますので、ぜひ!